アイスホッケーのルール

アイスホッケーのルール・反則・ペナルティーの解説。

◆アイスホッケーのルール

◆原則1ピリオド20分間を3ピリオドまで行う計60分間のゲームが基本

【試合時間について】

アイスホッケーの試合時間は、原則1ピリオド20分間を3ピリオドまで行う計60分間のゲームが基本。

各ピリオド間にはインターバルが15分間設定されている。

アイスホッケーは体力の消耗がかなり激しいスポーツであるため、競技時間に対するインターバルはやや長めに設定されている。

◆およそ1分おき程度の間隔で選手が次々と入れ替わるスポーツがアイスホッケー

【選手交代が多すぎるのでは?】

初めてアイスホッケーを見た方がまず驚くこと。

それはおそらくメンバーチェンジが頻繁に行われている点だろう。

およそ1分おき程度の間隔で選手が次々と入れ替わるスポーツがアイスホッケーの最大の特徴とも言えるかもしれない。

アイスホッケーは体力の消耗が想像以上に激しいスポーツ。

リンクの上を全力でぶつかりあいながら走り回るのはかなりの体力を必要とする。

また、防具もあり動きにくいリンクであるという点も体力を奪う要因となっている。

このような経緯もあり、かつ1ピリオド20分間という長丁場でゲームをこなしていくためにメンバーチェンジは欠かせない戦略要素のひとつとなる。

尚、メンバーチェンジの際もゲームが進行しているケースが多いので、交代をスムーズに行うことができないチームは、交代中に狙われることになる。

このメンバーチェンジの流れなども確認しながらアイスホッケーを見ていくと、ゲームがもっと面白く感じられるかもしれない。

◆ゲームウィニングショット戦までもつれこんだ試合の結果は必ず1点差となる

【ゲームウィニングショット戦とは?】

ゲームウィニングショット戦とは、サドンビクトリー方式の延長戦でも決着がつかなかった場合に行われるもの。

サッカーでたとえるならばPK戦と同じ要領となる。

アイスホッケーのゲームウィニングショット戦は各チーム3名が参加し、数を多く入れた方にプラス1点が加算されるようになっている。

ゲームウィニングショット戦の得点が仮に2対0であっても、1点だけが加えられることになるため、アイスホッケーの試合でゲームウィニングショット戦までもつれこんだ試合の結果は必ず1点差となる。

ペナルティーショット戦やシュートアウトなどとも呼ばれるが、ペナルティーショットはゲーム中に発生したボーナスショットであり、シュートアウトは、NHLで主に使用される用語である。

◆アイスホッケーのゲームの性質をより高度に高めている要因のひとつがペナルティー

【ペナルティーとは?】

アイスホッケーのゲームの性質をより高度に高めている要因のひとつがペナルティー制の導入である。

このペナルティー制は時間単位で選手が一時撤退するものであり、プレイに大きな影響を及ぼすようなファールをおかしてしまった場合には、分単位の退場処分が課せられる。

1次的に人数が少なくなることで反則を犯した側は不利な状況ができあがり、アウトナンバーが成立しやすくなる。

アイスホッケーでは上位チーム同士の試合になるほどきっちりした守りあいになるケースが多く得点シーンも減ってくる。

しかしこのようなペナルティーがあることでゲームに動きが生じ、観客側も楽しんでプレイを見ることができる。

◆パックとは?

パックとは、ゴムパックのことで球技のボールに相当する。

パックは円柱形をしており、強度の高い硬質のゴムで生成されており、寒いリンク上であっても壊れない耐久力を保持する構造となっている点が大きな特徴である。

◆ミスコンダクトペナルティーとは?

【ミスコンダクトペナルティーとは?】

ミスコンダクトペナルティーとは、反則の宣告を受けた選手が10分間の出場停止処分を受けること。

この反則はマイナーペナルティーやメジャーペナルティーと異なり、個人単位で課せられる反則である。

そのため、交代選手を出すことができるため、アウトナンバーは回避できる。

◆アウトオブバウンドとは?

アウトオブバウンドとは、パックがコート外周のフェンスを飛び越えてリンク外部に飛び出してしまうこと。

シュートの軌道がずれてパックがフェンスを飛び越えるケースは意外と多い。

尚、アウトオブバウンド時はタイマーを一時止める。

ゲームの再開はアウトオブバウンドが発生した最も近くのスポットから再開する。

◆フェイスオフとは両チームの選手がパックをはじきあって奪いあうこと

【フェイスオフとは?】

フェイスオフとは、試合の開始時に審判がパックを落とし、両チームの選手がパックをはじきあってパックを奪いあうことを指す。

試合の開始時の他、ゲームの進行が中断した場合などの再開時はフェイスオフによって行われる。

フェイスオフは専用のフェイスオフスポットから行われることになっている。

◆フェイスオフ・スポットはリンク内に9か所設置

【フェイスオフ・スポットとは?】

フェイスオフ・スポットとは、フェイスオフを行う場所をあらかじめ決められているエリアのこと。

フェイスオフ・スポットはリンク内に9か所設置されている。

センターサークルにひとつ。

オフサイドライン沿いに左右に4つ。

アタッキングゾーン・ディフェンディングゾーンの左右に各2つずつの4つの計9ポイントである。

◆ラッフィングとは乱闘をおこした選手に課せられる反則

【ラッフィングとは?】

ラッフィングとは、乱闘をおこした選手に課せられる反則。

名称はラフプレーなどの「ラフ」から来ている。

アイスホッケーは氷上の格闘技と言えるほどコンタクトが激しいスポーツ競技。

アイスホッケーの試合では比較的多く乱闘が発生している。

◆審判は乱闘までもコントロールしている

【審判は乱闘までもコントロールしている】

アイスホッケーに限る話ではないが、乱闘を起こす選手、起こす可能性のある選手は実は試合前からある程度想定が着いている。

これは、アイスホッケーの経験者やゲームを現場で何度も見てきている方ならばわかるだろう。

また、乱闘を起こすのではなく、その要因となる選手もある程度決まっている。

一歩行き過ぎたプレイを行ってしまう選手である。

審判も試合の流れの中でそのような選手は見極めているので、乱闘を起こしたくない試合に関しては、審判が試合中にその乱闘の芽をひとつづつ刈り取っていく。

乱闘が起きても良い試合などはない。

また、何の前触れもなく突発的に発生する乱闘はさすがに防ぎようがない。

しかし、審判の技術力、経験によって乱闘はある程度コントロールされているのが事実であり、そのあたりも考慮してジャッジを見ていくとアイスホッケーはより楽しくなるだろう。

◆過度のチェックやラフィングが乱闘を招く要因?

【過度のチェックやラフィングが乱闘を招く要因?】

アイスホッケーの試合を見ていると、大乱闘が起こるシーンを見かけることはそれほど珍しいことではない。

TV中継などが行われている比較的メジャーなスポーツとしては、野球やサッカーなどがあるがこれらのスポーツでは乱闘シーンが発生するとすぐに大きな話題となる。

しかし、アイスホッケーに関してはそのような事もないことからも乱闘がおきやすいスポーツであることが理解しやすいかもしれない。

そもそも乱闘が発生する際は、その乱闘が発生する前の段階でゲームにフラストレーションを感じるシーンが多く存在している。

特に、過度のチェックや故意のホールディング、そしてラフプレー行為が積み重なると選手のボルテージが高まり、試合の興奮も増すが乱闘シーンに発展する要素もまた高まるのである。

ペナルティーを厳しく設定しているアイスホッケーでは乱闘は決して許される行為ではない。

特に小学生・中学生・高校・大学における乱闘シーンは即、ラッフィングペナルティーを宣告される。

しかし、実業団やプロともなると、乱闘がひとつの「見せ場?」としての捕らえ方もある。

そのため、審判も経験上ある程度想定の範囲での乱闘である場合は、ペナルティーは当然課すが、情状酌量の余地があるようなペナルティー宣告が見受けられるシーンも多いように個人的には思う。

◆ホールディング・ザ・スティックとは?

【ホールディング・ザ・スティックとは?】

相手選手のスティックを手でつかんで動きを妨害した場合に宣告されるファール。

掴んだ対象がスティックである場合に宣告される。

尚、スティックを使用して相手の動きを妨げたり抱え込んだりする行為はホールディングの反則となる。

◆試合が荒れてくると多くなるファールがホールディング

【ホールディングとは?】

ホールディングとは、相手選手の腕や体を手やスティックで抱え込んで動きを抑え込んだ場合のファール。

主に腕で動きを止めようとする反則が多い。

試合が荒れてくると多くなるファールがホールディング。

◆ヒートアップしてくるとボーディングファールも増えてくる

【ボーディングとは?】

ボーディングとは、相手選手プレイヤーを意図的にボードにたたきつけたり押しつけたりする行為を行った場合に宣告されるファール。

アイスホッケーでは、リンクの壁際の際どい争いが見もののひとつでもある。

接触もあり、ヒートアップしてくるとボーディングファールも増えてくる傾向にある。

◆故意で行っていなくても相手に影響が見られた時点でフッキングファール

【フッキングとは?】

フッキングとはスティックを使い相手を引っかける行為。

故意で行っていなくても、相手に影響が見られた時点でフッキングファールとなる。

尚、実際にひっかけていない場合であっても、故意に引っかけようとした動きが見られた場合も宣告されるケースがある。

◆オフェンスプレイヤーがディフェンスプレイヤーにボディチェックを行なった場合の反則

【チャージングとは?】

チャージングとは、3歩以上の助走をつけてオフェンスプレイヤーがディフェンスプレイヤーにボディチェックを行なった場合の反則。

オフェンス側に反則が宣告される。

◆エルボーイングとは肘(エルボー)による反則行為のこと

【エルボーイングとは?】

エルボーイングとは、肘(エルボー)による反則行為のこと。

エルボーでのボディチェックを行なった場合もエルボーイングが宣告される。

◆ボディチェックを行なった場合もクロスチェッキングが宣告

【クロスチェッキングとは?】

クロスチェッキングとは、スティックを両手で持った状態で相手を押すなどの行為をした際に宣告されるファール。

スティックで相手選手を押すだけでなくボディチェックを行なった場合もクロスチェッキングが宣告される。

◆メンバーチェンジ中のオーバーメンバーの反則が多い

【オーバーメンバーとは?】

オーバーメンバーとは、規定メンバー数を超える選手がリンク内で競技に参加した場合に宣告されるファール。

アイスホッケーでは、基本的に選手メンバーは6名までとなっている。

選手交代は審判の許可なく何度でもメンバーチェンジが可能であることから、このメンバーチェンジを行っている際に、オーバーメンバーの反則が発生するケースが多くみられる。

アイスホッケーではメンバーチェンジのシーンが多くみられるが、このメンバーチェンジのシーンがゲームの流れを大きく左右することもある。

◆ハイスティッキングはスティックのブレードを肩の高さ以上に上げた際に宣告される反則

【ハイスティッキングとは?】

ハイスティッキングとは、スティックのブレードを肩の高さ以上に上げた際に宣告される反則。

接触などがなくても危険性が高い行為であることから、ハイスティッキングが認められる。

◆スポーツマンとしてふさわしくない行為やファールを行った選手に宣告されるファール

【アンスポーツマンライク・コンタクトとは?】

アンスポーツマンライク・コンタクトとは、スポーツマンとしてふさわしくない行為やファールを行った選手に宣告されるファール。

審判に対する暴言や、選手同士のののしりあい、過度のフォールディングファールなどで実施される。

尚、バスケットボール競技でもアンスポーツマンライクファウルと呼ばれるスポーツマンらしくない行為に対する同様のファール処置がある。

◆デュレイ・オブ・ザ・ゲームとは意図的にゲームの進行を妨げる行為

【デュレイ・オブ・ザ・ゲームとは?】

デュレイ・オブ・ザ・ゲームとは、意図的にゲームの進行を妨げる行為や、遅延行為を行った際に宣告される反則のこと。

パックをわざとコート外にはじき出すなどの行為も遅延行為としてデュレイ・オブ・ザ・ゲームの反則が宣告される。

勝利側のチームが時間を使うのも戦術のひとつ。

しかし、ルールの範囲内で行うことが重要であり、審判員が故意と判断した場合は、適切な処置がなされる。

◆メジャーペナルティーの宣告を受けた選手は5分間の退場処分

【メジャーペナルティーとは?】

アイスホッケーの試合では、メジャーペナルティーと呼ばれる反則が宣告されるケースも多くみられる。

このメジャーペナルティーの宣告を受けた選手は5分間の退場処分となりリンクに戻ることができない。

退場となった選手の交代は認められないため、5分間は不利な状況で戦わなくてはいけない。

尚、マイナーペナルティーでは失点があった時点でゲームへ復帰できたが、メジャーペナルティーの場合は、失点があっても復帰はできない。

◆マイナーペナルティー中に失点があった場合は即座にゲームに復帰が可能

【マイナーペナルティーとは?】

マイナーペナルティーとは、一般的に反則を犯した選手が2分間出場停止となるペナルティー処分のこと。

2分間の退場時間中はゲームに「交代要員」を出すことが認められない。また選手はペナルティーボックスと呼ばれるボックスで待機しておかなければいけない。

そのため、一名少ない状態で2分間を戦うことになるケースが多い。

尚、マイナーペナルティー中に失点があった場合は即座にゲームに復帰が可能となる。

◆ペナルティー選手が増えすぎた場合はどうなる?豆知識

【ペナルティー選手が増えすぎた場合はどうなる?豆知識】

アイスホッケーの試合では、ペナルティーが頻繁に宣告されます。最も多いペナルティーがマイナーペナルティー。

このマイナーペナルティーなどのペナルティーが同一時間帯に連続して発生してしまうケースも当然出てくる。

この時、コート内のメンバーがどんどん減っていき最終的にキーパー一人になってしまった。

なんてケースは今までにあるのだろうか?

アイスホッケー初心者の方ならそんな疑問もあるかもしれない。

アイスホッケーのルールでは、最低でもコート内に3人が残っていることが決められている。

その為、3人以下のメンバーになってしまうような事態が発生した場合は、最初にペナルティー宣告を受けた選手が復活しリンクに戻ることができる仕組みになっている。

最低でも常時3人はリンク内に残れるようルール設定されているのだ。

◆ゴールクリーズ内にいるゴールキーパーに妨害行為を行なった場合もインターフェアランス

【インターフェアランスとは?】

インターフェアランスとは、パックを保有していない、いわゆるプレイに直接関与していない選手に対して行われる妨害行為などのファール。

アイスホッケーでは、ゴールクリーズ内にいるゴールキーパーに妨害行為を行なった場合もインターフェアランスが宣告される。

◆延長戦で用いられる決着方式がサドンビクトリー方式

【サドンビクトリー方式とは?】

アイスホッケーの試合時間は60分間。(20分間を3ピリオド)

この60分間で決着がつかなかった場合は、延長戦が行われる。

この延長戦で用いられる決着方式がサドンビクトリー方式。

サドンビクトリー方式が取り入れられている延長戦では、先に得点を先取したチームがその得点を入れた瞬間に残り時間に関係なく勝利となる。

◆アジアリーグの現状と課題

【アジアリーグの現状】

現在アジアリーグに加盟しているチームは日本が4チーム。

韓国2チーム。そして中国が1チームである。(加盟チーム一覧表参照)

中国はもともと2チームの参加であったが、「浩沙」「長春富奥」が統合し、チャイナドラゴンとして再出発を果たしている。

アイスホッケーはアジアのレベルがまだまだ低いこともあり、このアジアリーグが今後どのように発展していくかがアジア全体のレベルアップにも繋がってくる。

本来、プロスポーツ競技はスポンサーが広告宣伝の手法としてチームやチームの代表選手を通じて会社や商品の宣伝を行う営業的要素が強い。

しかし、プロ野球などと違いスポーツの活性化や認知度アップを目的として企業が赤字を出しながらも継続しているチームも多い。

現在は数々の企業があらゆるスポーツにおいて実業団チームを廃部していく流れにある。

今後数年間は、アイスホッケーの「チーム数」を維持できるか?が課題でありポイントとなるかもしれない。

◆アジアリーグ所属チームの概要

【アジアリーグ所属チームの概要】

2003~2004シーズンに開幕を果たしたのがアジアリーグ。

アジア地域の国際リーグとして誕生したリーグだが、参加チームはなかなか増えていない。

尚、アジアリーグ参加チームは以下の通りである。(2018-2019シーズン)

アジアリーグ所属チームの概要
チーム名称ホームアリーナチーム詳細解説
日本製紙クレインズ(日本)釧路アイスアリーナ(丹頂アリーナ)アジアリーグ初代チャンピオン
王子イーグルス(日本)苫小牧市白鳥アリーナ旧王子製紙。2008年に王子イーグルスと改称。歴史のあるチーム。
日光アイスバックス(日本)栃木県立日光霧降アイスアリーナ旧古河電工。日光は地域としてホッケーが盛んな町。
東北フリーブレイズ(日本)新井田インドアリンク2009‐2010シーズンに新規加盟した新星チーム
アニャンハルラアイスホッケークラブ(韓国)アニャンアイスアリーナ2009-2010シーズン覇者。韓国特有の強いコンタクトプレーが武器。
ハイワンアイスホッケーチーム(韓国)ウィアムアイスリンクハイワン=High1。初優勝を目指す。
サハリン(ロシア)アイスパレスクリスタル2014-2015シーズンから新規加盟。アイスホッケー大国ロシアのチームとして今後の成長に期待。
デミョン キラーホエールズ(韓国)ソンハクアイスリンク2016-2017シーズンから新規加盟。今後の活躍に期待。